Somewhere

音楽と旅行と散歩と喫茶店が好きなギタリストが書くよ

おしまい

自分が音楽をやめるだなんて、考えたこともない。

4?5?歳から19歳までピアノのレッスンに毎週通い続け、高校では軽音楽部に入ってギターを弾き、大学ではより本格的にバンドを初めて、卒業後もバンドが中心の生活をしている。

旅行や服など他の趣味もあるが、音楽が自分の人生と最も密接な関係にあることはまず間違いがない。

 

一昨日、サークルの後輩の卒業ライブなるものを観に行った。私も去年まで4年間出続けていたライブである。

後輩たちは皆、泣いていた。私はあまり後輩と仲良くはなかったが、それでも目頭が熱くなる瞬間があった。

 

毎年卒業ライブを観て思うが、大学の4年間、人によっては高校生・中学生から、バンドに注いだ青春が終わる瞬間を目の当たりにすると、非常に切ない。

私は高校卒業後も軽音サークルでギターを弾き続け、大学卒業後もより一層バンドに熱を注いでいる。自分が音楽から離れることなど一瞬たりとも考えたことがないし、ギターを弾かなくなった自分を想像することができない。

しかし、卒業ライブの瞬間に、楽器を弾くことが人生で最期の人もいる。毎週のように弾き続けた楽器や、ライブの興奮とさよならするのだ。ときたま楽器を触ることはあるだろうし、頼まれてライブのサポートをすることだってあるかもしれない。だが、ほとんどの人が「音楽をやっている人」から「音楽をやっていた人」となるのだ。

 

私がすごく好きな人が言っていた。

「若い時は、夢を追いかける人が格好良く見えるけど、大人になると、夢を追いかけることは格好悪いことになる」と。

本当にその通りだと思う。

軽音サークルでギターを弾き続けた、アホみたいに楽しかった日々に終止符を打つことが出来なかった私は子供で、皆が大人だったのか。

それとも、バンドを続ける者、やめる者、ただそれだけだったのかな。

 

卒業する後輩たち、おめでとう。

もし音楽を続けたいと少しでも思っていたら、仕事をしながらでもいいから、どうか引け目を感じず堂々と続けてほしい。

私は決して格好悪いと思わないよ。